◆ 内部被曝通信 福島・浜通りから ◆

《107》 いつも人手不足をどう手当てしよう 2014年4月8日

4月になり、人事異動の多い時期です。南相馬市立総合病院にも新人がやってきました。相馬市、南相馬市には研修医(医学部を卒業して医師免許を取得した後、1年目と2年目の医師)を受け入れる病院がありませんでした。昨年度から公立相馬病院と南相馬市立総合病院が指定され、研修医の受け入れが可能になったのです。

亀田総合病院の支援をいただき、診療科として当院でカバーできない部分は亀田総合病院で行っています。昨年度の2名は2年目を迎え、2名が今年も入職しています。千葉大と医科歯科大からです。当院の定員は2名なので、フルマッチです。

点滴の針を刺す際に失敗してしまうことが多く、「ラインが入らない」と言っていた当時の1年目も少しずつ成長し、先刻は「お産で呼び出された」と言って走っていました。産婦人科の研修中のようです。多くの医師、看護師含めたスタッフ、特に金澤先生、根本先生、神戸先生、小鷹先生などがつきっきりで指導に当たられていたのが印象的な1年でした。

医師数という意味では、この4月で常勤が24名となりました。私は非常勤なので、この中には含まれていません。常勤医は震災前が14名、震災直後の2011年4月、私たちが初めて当院に来た時には4名でしたので、その時に比べれば医局の雰囲気は隔世の感があります。

その当時、医局はがらがらで、自分のデスクがあったのですが、今となっては非常勤にデスクを割り当てる余裕はありません。

当院の医師数は増えてきました。ただその一方で、地域の病院や看護師さんの不足は決定的な解決には至っていません。当院はもともと230床ですが、看護師さん不足が影響して150床程度から病床数は増やせていません。この4月で数名の新入職はありますが、その分、退職もあります。ソーシャルワーカーや事務はいつも夜遅くまで頑張っています。

老健施設は満床で、デイケア、介護職などへの負荷は大きい。小高区にある小高病院は機能を大幅に縮小して外来を開始したところです。新地町に渡辺病院が稼働を始めましたが、スタッフが足りていません。60歳を越える医師が当直を何度もしています。当院と周辺の病院との不均衡もあります。病院によりますが、ホールボディーカウンター検診のスタッフも入れ替わりが多くて確保に難渋しています。

人員不足、そこだけ取り出すと、高齢化などのキーワードが出現し、今の浜通りに限った話ではなくなります。どうすればよいのか? そんなことが直ぐに分かって解決するなら誰も苦労しないのですが、それぞれが育ち、育てられ、育てていく循環を小さくても作るという、そんな試みが当院でもなされています。



2011年8月から稼働していた富士電機のホールボディーカウンター(WBC)が引退になりました。2台目のWBCです。ありがとうございました。

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