村上龍・著
村上龍・著
かって「長崎オランダ村」というテーマパークがあり、そこでは夏に「ワールドフェスティバル」というイベントが開かれた。世界各国から大道芸人や楽団、ダンサーたちがやってきて、言葉や文化の違いから、毎日「大騒動」が起こった。だが、彼らは少しずつ「違い」を理解しはじめ、交流がうまれるようになり、誘い合って原爆資料館に行き、別れの日にはパーティが開かれて、お互いに、名残を惜しんだ。最後、全員が歌える歌を、と選ばれたのは、ザ・ビートルズの『LET IT BE』だった…。平和祈念像の前のパフォーマーたち、平和の象徴の「鳩」、それに「風車」を組み合わせたアニメーションが表紙となっている。(村上龍)
長崎オランダ村
村上龍・著
価格: 300円
※アニメーションはiBooks版のみ挿入しています
村上龍(むらかみ・りゅう)
1952年、長崎県生まれ。 作家。 武蔵野美術大学在学中の1976年に『限りなく透明に近いブルー』で群像新人賞、芥川賞を受賞。主な作品に『コインロッカー・ベイビーズ』(野間文芸新人賞受賞)『五分後の世界』『共生虫』(谷崎潤一郎賞受賞)『13歳のハローワーク』『半島を出よ』(毎日出版文化賞、野間文芸賞受賞)など。現在放映中のテレビ番組『カンブリア宮殿』(テレビ東京)ではメインインタビュアーを務めるなど、執筆以外でも幅広く活躍中。2010年、自身初となる電子書籍『歌うクジラ』を発売し、同年11月電子書籍企画制作販売を主業務とした株式会社G2010を設立。